
Introduction
大好評のうちに幕を閉じた『チェコアニメ映画祭2006』。この続編ともいえる今回は1989年以前の国営時代に作られたアニメーションに、スポットを当てて上映します。この時代は、共産時代の社会統制下でありながらも、国営アニメスタジオ(現クラートキー・フィルム・プラハ)は、市民、特に子どもたちに夢を与える作品を豊富に制作していました。いわばチェコアニメの黄金期。アニメという限られた表現の中、アイロニーや風刺、ユーモアと普遍的なヒューマニズムを、あふれんばかりのアイデアとテクニックで歌い上げ、そのファンタジックな世界は見るものを魔法仕掛けの世界へトリップさせてくれます。
またこの時代のスタジオは、表現への規制はあったものの、クリエイターにとっては良質の作品作りへのこだわりを存分に発揮できる夢の聖地でした。それゆえ、アニメーションにはグラフィックや画家として一流のアーティストたちが美術監督に多数起用されています。宙に舞う曲芸やスピード感、ビスケットで作ったアニメなど、1つ1つコマ撮りをしたとは思えない、豊かな動きや美術演出の美しさは今では再現不可能なクオリティです。そして各作品は恋愛体質のピエロ、超わんぱくネコ、主人よりも賢いイヌ、妄想好きのダメ男など、身近すぎて憎めないキャラクターが溢れんばかりに登場し、今もなお人生や愛の意味をそっと教えてくれるのも心憎いところ。
『ぼくらと遊ぼう!』などで日本でもおなじみ、チェコの最年長アニメーター、ブジェチスラフ・ポヤルの独創性高い人形&2Dアニメーションから、画家、そして子ども向けアニメーションでも世界的に評価の高い、アドルフ・ボルンやイジー・シャラモウンなどの大人向けの味わい深いアニメーションなど32作品/4プログラムで日本初公開!
